キャリアの道しるべ

毎日頑張るあなたへ。お役立ちキャリア論を楽しく・わかりやすくお伝えします。

スキルよりも需要と供給で年収が決まる?転職で年収アップ狙うなら押さえておきたいポイント

こんにちは。外資HRのこすぎ(@cosugi33)です。

 

誰もが一度は思うこと、それは

 

「あー、、年収上がらないかなぁ~」

 

…年収、なかなか上がりませんよね。毎年、会社が決めた昇給率を見てがっくりという場面に出くわします。

自分で昇給率を決められたら、、なんて思いませんか?

自ら能動的に年収アップの働きかけができるタイミングは主に3つ。

 今回はその中の1つである「転職時の年収アップ」についてお話します。

 

転職ではエージェントなりがゴリゴリ年収交渉してくれると思いますが

マーケットではどのように年収が決められるのかについて知識を持っておくと

不当に低い額で入社or希望年収高すぎてオファー取り消し、なんてことを避けられます。

 

【もくじ】

 

1.年収アップ、3つのタイミングとは

自らの働きかけで年収アップができる3つのタイミングとは

  • 社内で昇格する
  • 現職で年収交渉する
  • 転職する

 

それぞれの項目を解説します。

 

  • 社内で昇格する

昇格を勝ち取るために仕事で成果を出し、上司に昇格したいアピールをする。

上手くいけば数十%単位での昇給が見込めます。

ただ、誰を昇格させるかについて社内の目は意外と厳しかったりします。

仕事の成果だけでなく、普段の行いや社内政治的な要素も入ってくるのでハードル高めです。

 

  • 現職で年収交渉する

昇格はしたくない人向けですがちょっと高度&慎重な進め方が必要になります。

仕事で成果を出す、市場の平均的年収を引き合いに出すetcのテクニックを使って年収交渉します。

これは機会があれば別記事で説明します。

 

  • 転職する

年収を上げる手法としては一番やりやすいかもしれません。

ただ、転職先がブラックだったなどというリスクも付きまといますのでやはり慎重に進めたいですね。

今回はこの「転職する」について深堀りしていきたいと思います。

 

壁の張り紙を見る人

張り出された求人を見る人

2.転職時の年収は需要と供給によって決まる

「年収は需要と供給によって決まる」

 

どういうことかというと、例えば、今転職市場ではエンジニア採用の競争が過熱しています。これは需要が大きい状態。

 

それに対してエンジニアの数は足りていないので、多少スキルが低くても転職先は見つけやすくなっています。

この状態は「需要=供給」

 

それがプログラミングスキル×英語人材となると「需要>>>供給」で各社取り合いです。

転職市場で自分のスキルセットが「需要>供給」となっていれば年収交渉において自分に有利な条件を引き出せる可能性があります。

 

転職を考えた際に、自分にはどんなスキルのかけ合わせがあるか棚卸して、

それが現在の市場でどう評価されうるのかをリサーチしておくとよいでしょう。

 

リサーチ方法はいろいろあって、

  • ビズリーチなどのような企業やエージェントから転職スカウトが来るサイトに登録して自分の転職市場での立ち位置を確認する。
  • エージェントに登録して、コンサルタントから現在の市場について情報収集する
  • 年収のマーケットデータをチェックする(エージェントなどが年1回ほどレポートを出しています)

いずれかをやってみるのが良いでしょう。

 

3.要注意・必ず年収が上がるわけではない。景気と業界を見極めて。

転職して年収アップ、と妄想が膨らみますが必ずしも年収がアップするわけではないということは押さえておいて下さい。

 

「需要と供給で決まる」と言いましたが、この需要と供給には景気と業界の将来性が大きく影響します。

 

  • 不景気になれば需要は減り、供給が増える
  • 拡大or高利益率な業界→年収UPの可能性有。衰退or薄利な業界→年収交UPは厳しいかも。。

衰退・薄利な業界の見極めですが、企業のビジネスモデルが時代の流れに即しているか(テック系企業によって代替されてしまわないか)、市場動向やコストの割合などを見るとよいと思います。 

 

4.転職時の年収アップに向けて今できること

先ほどのエンジニア採用の例で書きましたが、「需要=供給」となるか「需要>供給」と なるかを念頭において自分のスキルを積み上げていきましょう。

 

どの職種においても市場価値を上げやすいのは英語です。

やっておいて損はないです。

 

また応募先企業は転職希望者の現職の年収をベースにオファー額を検討する傾向があるので現職での年収をできる限り上げておくのもよいでしょう。

 

5.まとめ

転職で年収アップできる可能性は大ですが、チャンスをつかむために以下のポイントを押さえておきましょう。

  • 転職をする前に現在の会社でできるだけ年収を上げておく
  • 「需要>供給」を意識して自分のスキルを増やしておく
  • 景気を踏まえて転職時期を決め、伸びしろのある業界・高利益率の業界を選ぶ

 

以上が転職で年収アップを叶えるためのポイントでした。

 

しかし、仕事を選ぶ基準は年収だけではないと思います。

目先の年収だけにとらわれてしまうと、思わぬ失敗につながるので自分がパッションを持てる仕事を選ぶことを忘れないでくださいね。

転職してわかった、外資で大切なのはスキルよりも対人能力。

外資系企業と聞いて大半の方は「実力主義」「パフォーマンス出さないとクビ」などというように、ハイスキル・実力を求められる環境、と思われるでしょう。

 

しかし、こすぎが外資系企業で働いてみて感じたのは「対人能力こそすべて」です。

(ちょっと大げさかもしれませんが)

 

これはポジティブにとらえると「多少スキルが満たなくてもやってみたい業務にチャレンジできる可能性がある」ということ。

 

やりたい仕事があるけれど経験が足りていない、という方は参考にしてみてください。

もちろん外資で働いておられる方、これから働いてみたい方にも参考になる内容だと思います。

 

【もくじ】

 

 1.日系企業以上に対人能力(いわゆる愛想の良さ)がモノを言う

外資系企業ではパフォーマンスさえよければ社内で認められ、昇進し、高給取りになる、なんてイメージを持っている方が大半だと思うのですが(こすぎも外資で働くまではそのようなイメージでした)、これは半分正解で半分は不正解。

 

ハイパフォーマー、いわゆる誰が見ても仕事ができるとみなされる人は順当に昇進していきます。

会社にとって大切な存在だから。

でもそんなハイパフォーマーはほんの一握り。

大半の人は「与えられた仕事は十分にこなせる人」にカテゴライズされます。

ではこの「与えられた仕事は十分にこなせる人」達はどうやって昇進を勝ち取るのでしょうか?

その一つの要素が「対人能力」です

 

外資系企業は日系企業以上にウェットな人間関係がモノを言います。

外資は人間関係がサバサバしている、プライベートには立ち入らない、というのは実際とはちょっと違うと思います)

 

常に明るくポジティブに仕事をする

上司、チームメンバー、他部署の同僚などに対しても笑顔!

与えられた仕事を嫌な顔せず前向きに取り組む

 

周囲から見て「あの人、仕事楽しそうだなー」、「前向きに頑張ってるなー」と思われたら成功です

 

桜の花

仕事の合間に桜を見て気分転換

2.愛想の良さで昇進を勝ち取ったAさん

社内のとある部署。

係長クラスのAさんは上司である部門長からどんな仕事を与えられても前向きに取り組んでいました。

上司の上司にあたる外国人が本国から来た時もAさんはニコニコと笑顔で挨拶をし(Aさんは英語が苦手です)、常に明るく振舞っていました。

 

ある日、上司やその上の上司である外国人から「Aさんを昇格させたい」という話が出てきたので、その理由を聞いてみると

「どんなに仕事がハードでもポジティブに頑張っているから」

「同じ部署のBさんはとても不愛想なのに、Aさんは常に笑顔で愛想よく頑張っている」

というような、スキル云々よりもAさんの態度・立ち振る舞いが昇格の理由になっていました。

 

正直なところAさんのスキル面は昇格するにはまだ未熟なところがあったのですが、

上司たちはその点は気にしていませんでした。

昇格してから伸ばしていくことができる、と判断したのです。

 

こうして、Aさんは昇格して今では部下3名を持つマネージャーとなりました。

 

3.なぜ愛想が大切なのか

実力主義と言われる外資系企業で何故対人能力が大切なのでしょうか?

 

一つは、プレイイングマネージャーが多いことが理由だと考えています。

外資では例え事業部長クラスであってもハンズオンで業務を行うことがあります。

ましてやマネージャーレベルであれば大半はプレイイングマネージャーです。

こういった人たちは自分の業務を回しながら部下のマネジメントをしているため

自分の指示を嫌がらずに実行してくれる素直な部下、励まされなくても自分でモチベーション維持してポジティブにふるまう部下を重宝します。

スピード感があり、朝令暮改外資では方針・指示がコロコロ変わることが多いのですが、それを受け入れ、素直に実行してくれることをマネージャーは望んでいます。

スキルが高いがゆえに、あーだこーだ文句を言ってくる部下の対応に割ける時間が無いのです。

 

二つめは、日系企業以上にコネ社会だから。

ロジカルに判断をしそうな外資ですが、実際はコネが大きく影響しています。

 

どんな仕事にアサインされるか、昇格するか、などに大きく影響するので普段から周囲に対してポジティブに接しましょう。

ポジティブな印象付けに成功すれば、ふとした瞬間に上司・HRから思い出してもらえます。

 

PCを打つ人

仕事で成果を出すには対人関係も重要

4.とはいっても実力主義なんでしょ、という人へ

そうです。実力はしっかりとみられます。

ただ、実力で評価される人は上位10%くらい、実力が無くてクビになる人は下位10%くらい。

上位10%は海外転勤、短期間で複数回の昇格、若くして部門トップになるなどのチャンスが与えられます。

下位10%は社外のキャリアを探すように促されます。

 

日系企業では上位・下位に対してあからさまは対応はしないので外資の対応が過激に見えるんでしょうね。

それが実力主義と言われる所以です。

 

しかし、その上位・下位を除いた大半の人は「求められる業務はこなせる」という普通タイプの人。

そこは実力主義の荒波とはちょっと異なります。

 

大勢いる普通タイプの中で目立ったり、上司に覚えてもらったりするには対人能力(愛想良さ)でアピールをして差別化する必要があります。

 

実力のみで生き残っていけるのはほんの一握り。

それ以外の人は対人能力を磨いて差別化を図っていく必要があります。

 

5.対人能力を磨けば、憧れの職種にチャレンジできる可能性も。

外資ではジョブディスクリプションはきっちり決まっていますが、それを実行する「人」に関しては結構ユルく見ています。

 

上司やHRは「例え経験が足りていなくても、いつもポジティブに仕事に取り組むあの社員ならきっと新たな職種もやり遂げてくれるだろう」と考えます。

  やりたい仕事は積極的に上司にアピールしましょう。

 

対人能力を磨いて上手くチャンスをつかみ取る。

それが外資系企業を生き抜く術。

 

 

その質問は部下を育てていますか?質問力の無いイタイ上司にならないために

「部下が自分で考えて動かない。」

 

「私(上司)の指示に従っているだけ」

 

そんなことを思ったことがあるあなた。質問力の無いイタイ上司になっていませんか?

 

人を育てる質問力を身につけるには質問力向上のポイントを押さえ、ひたすら練習あるのみです。

 

効果的な質問をするためのポイントをお伝えしますので、ぜひ実践してください。

 

質問力向上のポイントを知っても実践する人はごくわずか。

最初は大変でも、実践すれば他の人と大きく差をつけることができます。

 

【もくじ】

 

1.効果的な質問は人を育て、チームを活性化する

「効果的な質問」ってどんな質問でしょうか?

あなたの置かれた状況によって答えはいろいろ出てくると思うのですが、主に下記のような内容ではないでしょうか。

  • 部下自身の視野を広げ、思考が深めることができる
  • 自ら答えを見出せるようになる
  • 部下の自発性・責任感が高まる
  • 行動力が付く

上記4つを読んだだけでも、部下がイキイキと働いている姿、率先して業務をしている姿がイメージできますね。

 

上司であるあなたが効果的な質問を投げかければ部下は自然と自ら考え、行動を起こすようになります。

 

ではどうすればそのような質問力を身に着けることができるのでしょうか?

 

パソコンを使う犬

目標に向かって真剣な犬

2.上司が聞きたいことを聞いているから部下が正解を探してしまう

効果的な質問をするためのテクニックっていくつかあります。

でもテクニックだけに頼ってもなかなかうまくいきません。

 

まずは「あなた(上司)が聞きたいことを部下に聞いていないか」に注意してみてください。

 

例えば、上司であるあなたが部下に

「利益が出ていないのは、輸送コストの急増が原因だ。それに対して何か手を打っているか?」

と聞いたとします。

 

この場合、あなたは部下に輸送コスト削減の対策を考えている、もしくはすでに手を打っていることを期待しています。

部下は敏感にそれを察知し、なんとか上司の期待に沿う返答をしようと必死で考え、

「はい、私も輸送コストが問題だと思っていたので配送業者の見直しを検討しています。」

というような返答をします。

そして、その後部下は急いでネットで配送業者を何社かピックアップし、見積もりをとる。

 

「利益が出ていない」原因に対して部下は何も考えてないですよね。

上司が考えていることに沿うように返答をして、その返答に基づいて行動しているだけ。

 

これでは部下の視野・思考は広がらず、「やらされ感」満載で業務を行ってます。

しかも、配送業者を変えるって結構大変です。トラブルなどもつきものです。

そういった困難・トラブルにぶち当たったときに、部下はこの仕事をやり遂げるために必死で考え行動を起こすでしょうか?

6割くらいの力で仕事をして、「〇〇が原因で配送業者の変更は難しいことがわかりました」と報告してくるかもしれません。

その仕事をやり抜くための責任感も育むことができません。

 

この場合、上司はどのように質問すればよかったのでしょうか?

 

「利益が出ていないけど、何が原因だと思うか?」

「我々の部署で利益に貢献するために何ができるだろうか?」

と部下に考えてもらうことがポイントです。

 

もちろんケースバイケースで上司が素早く判断・指示しなくてはならない場面もありますが

部下に質問する際は「自分が聞きたいことを聞いてしまっていないか」をまず意識してください。

 

3.何を目的にして質問をするのが最も効果的なのかを考える

なんとなく質問する、ふと思いついたことを質問する ってよくあることだと思います。

それ自体は悪いことではないです。

 

部下育成の場面では、部下が置かれた状況を把握して、

ここで何を目的にして質問をするのが最も効果的かを判断し、質問を使い分けましょう

 

質問の目的に関して

 「部下自身が解決策を自分で考えられるような質問をしている」

「自分で答えを見出せるように質問をしている」

としている場合、もうちょっと細かく目的をブレイクダウンしましょう。

 

ブレイクダウンした目的とは例えば、

  • モチベーションを上げる
  • 他の選択肢を探す
  • 視点を変える
  • リソースを探す
  • 意味をはっきりさせる
  • モデルを探す

などです。 

 

部下の置かれた状況を具体的に把握し、「視点を変える質問」→「リソースを探す質問」→「モデルを探す質問」というように、質問をするごとに部下が少しずつ前進していくようなイメージです。

 

質問力を上げるのは一朝一夕にはできません。

部下とコミュニケーションをとる際に効果的な質問のポイントを思い出しながら

何度もいろいろな質問をして質問力を磨いていく必要があります。

 

質問力を上げると部下と目標設定をする際にも良い面談ができるようになります。

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デキる上司になるには部下の目標設定で良いアドバイスができるか否かが分かれ道

巷で「目標設定はSMARTで!」なんて言われてますけど、今回は部下よりも少し高い視点で目標を考える方法についてです。

 

会社で個人の目標設定する際、あなたの部下が目標を考えてきたとします。

 

それを読んで「…なんか足りないような気がするけど、具体的だし、定量的に測定可能な目標になってるから、まぁオッケーとするか」

 

なんて思ったことはありませんか?

 

「おぉ、この目標でいいんじゃない」という、どことなく歯切れの悪い上司の返答に部下は不安になります。

「本当にこの目標でいいのかな、、?」と。

 

自分自身の目標設定をする際にも役立つ内容なので部下がいないあなたも読んでみてください。

 

【もくじ】

 

1.その目標は「成果」「成長」「行動」のどれか

期初になると今期の目標設定しますよね。

会社によって半期や四半期ごとに上司とレビューして、その期が終わると総合評価され、昇給・昇進にも影響するというやつです。

 

その目標設定をする面談で、部下が自分の今期の目標を書いてきたとします。

部下も真剣に考えてきていて、その目標は

  • 部署が果たすべき役割に沿っている
  • 部下にとってはややチャレンジングな目標になっている(ストレッチ目標)
  • 具体的で、定量的に測定可能な内容になっている
  • 目標の数も多すぎず、少なすぎず。適度な個数

となっている。

あなたはこの目標を読んで、「部署の目標にも沿ってるし、大きな改善点はなさそうだからこのままOKとしよう」と思いました。

 

ここでちょっと立ち止まって考えてください。

部下が考えてきた目標は「成果目標」「成長目標」「行動目標」のどれに分類されるでしょうか?

はたまた、この3つないし2つが入り混じった目標になっていないでしょうか?

 

  • 成果目標:達成・実現したいことは何か
  • 成長目標:どんな成長が必要か。高めたい能力は何か
  • 行動目標:これから始めること、辞めること、継続して行うことなど

 

デスクに向かう困っている人

目標設定って難しい

 

2.3つの領域がつながっている、かつ均等

多くの場合、この3つの分類はつながっていて、それぞれバランスよく目標が建てられているとよいです。

 

部下に対しては、達成したいこと(成果目標)を実現するために自分はどんな能力を高める必要があるか(成長目標)を知り、その能力を高めるためにこれから何を始めるか、もしくは辞めるか(行動目標)を考えるように伝えるとよいでしょう。

 

仕事って一人では完遂できなくて、いろいろな人の協力があって完了するものですよね。

部下が「〇〇のプロジェクトを〇月〇日までに完了させる」という成果目標を立てたとき、部下がヘマをしても他の人の協力でプロジェクトが完了する場面ってあると思います。

そんなとき部下が「目標通り、期日までにプロジェクト完了させられたじゃないか!」と言ってきたらどうしますか?

 

部下自身、プロジェクト完了のために自分の何の能力を伸ばすのか、そのために何をするのかがわかっていないと目標に向かって走れないですよね。

このポイントを押さえられていれば成長の実感も沸き、更なる成長への意欲も高まります。

 

そのために、成果目標メインで目標を立てていたら成果目標を達成するために自分のどんな能力を高めるのか、そのためにどのような行動を起こすのかを考えるように上司からアドバイスしましょう。

 

もしあなたに余力があるなら、成長目標を部下のビジョンにリンクさせてあげると部下のモチベーションはアップします。 

 

3.フォーカスするのは自分自身

例えば「△△部署と共に〇〇プロジェクトを完了させる」という目標を立てたときに、

△△部署がプロジェクトのために動いてくれなかったとします。

その際に部下は「△△部署が動かなかったからプロジェクトが完了できなかった」というかもしれません。

そんなとき上司のあなたはどうしますか?

 

目標は自分自身にフォーカスして設定したほうが良くて、目標設定時点で上司からそのことについてのアドバイスをしておくと、後々困りません。

 

先の例で言えば、「△△部署にも協力してもらうために、コミュニケーション力向上とプロジェクトのタスク管理を△△部署と共有できるツールを作る。コミュニケーション力向上の到達指標は、(社内では気難しいと言われている)△△部署の部長の承認を適宜取得できるようになる。ツールについては、、、」

というように、自分ができることにフォーカスした目標にします。

 

【おまけ】目標設定の形骸化

 結構形骸化しているケースが多くなっていて、勤続年数が長くなると次第に目標に各事項がなくなっていって、最後は絞り出すように、苦し紛れに何かを書く。

目標を書くことが目標になっている、という事態に陥っている人も少なからずいます。

これって、ビジョンが明確であれば目標は自然と出てきます。

書く目標が無い人はまずはビジョンを描いてみましょう。

 

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質問力を上げると部下と目標設定をする際にも役立ちます。

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「なんでいつもあいつはこうなんだ!」と愚痴ってませんか?そんなあなたへの処方箋

今も昔も、職場の人間関係って転職・退職を考える理由のトップに常にランクインしています。

 

リクナビNEXTが出している「転職理由と退職理由の本音ランキング」では、1位と3位が人間関係に関すること。

 

1位:上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった(23%)
2位:労働時間・環境が不満だった(14%)
3位:同僚・先輩・後輩とうまくいかなかった(13%)

 (*「転職理由と退職理由の本音ランキングBest10」 )

 

 

「なんでいつもあいつはああなんだ!」

 

「どうしてわかってくれないんだ!」

 

そう思ったことのあるあなた、ちょっと視点を変えてみましょう。

 

【もくじ】

 

1.「〇〇はこういう人」が自分の首を絞める

職場で居心地が悪いと感じている人は上司・同僚に対して「決めつけ」をしてしまっているケースが多いです。

この決めつけを取り除く(あるいは少し緩める)だけで人間関係は随分よくなります。

 

「決めつけ」とは例えば

「上司はワンマンだから自分の意見は言わずに上司の指示に従うだけにしておこう」

「自分が何度説明しても同僚Aには話が通じない」

 というように「〇〇はこういう人」「〇〇に対してはこういう対応をする」と決めつけて、それ以上のことを知ろうとしないこと。

 

「〇〇は頑固だから(これ以上言っても無駄だ)」

「△△の話はとりとめがないから(話半分に聞いておこう)」

一度は思ったことがあるのではないでしょうか? 

 

「〇〇はこういう人」と決めつけることによってその人に対する対応方法を限定でき

それ以上の情報は知る必要が無いものとみなす、つまり自分がラクすることができます。

  

しかし、この決めつけが

  • 職場に苦手な人が複数名いる
  • 人間関係を表面的にする
  • 物事がうまく進まない 

などというような事につながり、あなたが居心地の悪い環境を作り上げている可能性があります。

 

この「決めつけ」を少し取り除くだけであなたの人間関係は随分とうまくいくようになります。

ではどうやって取り除けばよいのでしょうか?

 

夕暮れの海

人間関係につかれた時は自然を眺めて一休み

2.自分のタイプ、相手のタイプを知る

「決めつけ」を取り除くには、まず自分と相手の「タイプ」を知りましょう。

 

「タイプ」とはなんぞや?と思われた方も多いと思います。

人の特徴を分類したもので、エニアグラム、MBTIなど様々な種類がありますが

今回は㈱コーチ・エィ社が開発したタイプ分けをベースにお話しします。

これは人のコミュニケーションの特徴を「コントローラー」「プロモーター」「アナライザー」「サポーター」の4つにタイプ分けするものです。

 

コントローラー: 行動的で自分が思った通りに物事を進めることを好む

プロモーター:アイデアを大切にし、人と活気あることをするのを好む

サポーター:他人を援助することを好み、協力関係を好む

アナライザー:行動に際して多くの情報を集め、分析、計画を好む

 

この記事ではタイプ分けをどのように活用していくかについてお伝えしたいので

タイプ分けのより詳しい説明はコーチ・エィ社のコラムをご参照くださいね。 

【図解】「タイプ分け™」とは 〜あなたはどのタイプ?タイプ分けで上手くいくコミュニケーション | Hello, Coaching!

 

さて、自分や相手のタイプは何に当てはまりそうですか?

それをどのように活用していけばよいのでしょうか?

 

3.コミュニケーションを戦略的に変えていく

このタイプ分けを「相手の視点で考える手がかり」にしてください。

往々にして、人は自分の視点からでしか物事を見ない・考えない事が多いのですが

相手のタイプを踏まえて「相手はどう捉えているか、どう考えているか」の視点で考え、

相手とのコミュニケーションの取り方を戦略的に変えていきます

  

例えば前述した「上司はワンマンだから」の場合

その上司は「コントローラー」タイプなのかもしれません。

コントローラーは全体像・情報をすべて把握して自分で判断をしたいタイプなので

何か判断を仰ぐときは複数の選択肢を用意して、上司に決めてもらうとスムーズに物事を進めることができます。

ワンマンだからといって「どのようにお考えなのですか?」と聞くと上司は部下から指示を受けたように捉えてしまい、うまく進まないケースもあるので要注意です。

上司に多くの情報を逐次・端的に報告して全体像を把握してもらい、その上で複数の選択肢を提示して判断できるようにしておくことがポイントになります。

そうすることによって、上司とのコミュニケーションを円滑にできます。

  

また、場合によっては相手に反論しなくてはならないケースも出てくると思います。

その反論方法も相手によって戦略的に変えることで自分の望む結果を得られる可能性も高まります。

 

例えばアナライザータイプの人に反論する場合は

根気強く細部まで理詰め、データで説明をしていく、

プロモータータイプの人へは相手がより「面白そう」と思うイメージを描けるように

話をする、など同じテーマでも相手によって進め方を変えていきます。

 

4.忘れてはならないのは相手への「興味」と「敬意」

タイプ分けを踏まえて戦略的コミュニケーションをとることについてお伝えしましたが

大前提として持っておいていただきたいのが相手への「興味」「敬意」

 

自分に興味を持ってくれている人がいるとうれしいですよね。

相手が自分のことを尊重してくれているとき、なんとなくわかりますよね。

 

人は相手が自分に興味があるのか、敬意を払ってくれているのか、敏感に感じ取ります。

小手先のテクニックだけのコミュニケーションをとっていると、

結局表層的な会話で終わってしまう、信頼関係が築けない、ということにつながります。

 

【おまけ】無意識にタイプ分けしている

ここまで書いておいてなんですが、ぶっちゃけ私たちって無意識にタイプ分けしていると思うんです。

「あの人は数字にこだわるな」とか「かゆいところに手が届くサポートができる人だな」とか。

 

私はフリーでコーチングもやっているのですが、いろんな人の話を聞いていると

相手視点で考えることや相手によってコミュニケーションの取り方を変えるところで

つまずいている人が多いように思います。

なので、コーチングの中で視点を変える特訓をしたりします。

最初は結構大変ですが、自然と視点を変えられるようになると対人能力が格段に磨かれて人間関係がラクになります。

頑張っているのに評価されない?職場で一目置かれる存在になる方程式はコレ

現在の会社で成果を出して収入を増やしたり、昇進するにはどうしたらよいか?

 

答えはモチベーションを高く保つこと。

 

そんなこと?と思われるかもしれません。

 

そんなこと?と思うから多くの人が見過ごしてしまい、社内政治やスキルアップと称した勉強に多くの時間を割いて疲弊してしまうのです。

 

この記事を読んでくださったあなたにモチベーションと仕事の成果の関係についてこっそりお伝えします。

 

【もくじ】

 

1.仕事のパフォーマンスを高める方程式

仕事において、個人のパフォーマンスは「モチベーション×能力」で表すことができます。

 

「個人のパフォーマンス = モチベーション × 能力」

 

モチベーションが高ければ能力は職場での実践・周囲からの支援・トレーニングで伸ばしていくことができます。

 

例えばあなたのやる気が高いときって、学ぶことにも前向きですし、積極的に行動も起こしますよね?

 

学んだことを職場で実践し、前向きなあなたに周囲も協力をしてくれる、それが成果につながり、あなたのモチベーションは更に高まっていく

 

そんな姿を見た上司や同僚から一目を置かれる存在になる、という良いスパイラルが生まれます。

 

反対にモチベーションが低ければやる気が起こらず、上司から言われたことを粛々とこなすだけ。

 

正確にこなせていればよいですが、モチベーション低いときって注意力散漫になりがちなので些細な凡ミスも起こしがち。

 

上司からの評価が下がって、モチベーションもよりダウン、、、という負のスパイラルに陥ってしまいます。

 

いかにモチベーションが重要か、お分かりいただけましたでしょうか?

 

まずは「個人のパフォーマンス = モチベーション × 能力」という方程式を覚えてください。

  

仕事を頑張る人

仕事に夢中になる人

2.モチベーションを高める要因は人それぞれ

少し前の資料ですが、リクルートキャリアが出している「働く喜び調査」で

「働く喜びは必要だと思う」と答えた人が78.6%いたのにたいし、「この1年、働く喜びを感じていた」は36.1%と半分ほどの数値になっています。

 *1

 

「働く喜びを感じている=モチベーションが高い状態」と仮定すると、モチベーションが高い人は10人中3人前後。

いかに少ないかお分かりいただけると思います。

 

モチベーション高く、やる気にみなぎっているだけで職場では目立つ存在になるのです。

 

では、モチベーションを高めるにはどうしたらよいでしょうか?

何がモチベーションに影響しているのでしょうか?

 

それを解説しているのがモチベーション理論と呼ばれる理論で諸説あるのですが

その一説で下記のような目標設定・周囲のサポートがあればモチベーションが高まると言われています。

 

  1. ある程度の難易度がある目標
  2. 目標の具体性
  3. 目標設定への参加または受容の度合い
  4. 目標達成プロセスにおけるフィードバック

 

なので、会社で上司と目標設定する際に上記を意識してください。

と言いたいところですが、多くの場合、会社の目標設定は形骸化しているケースがありますよね。

 

部下とちゃんと向き合ってくれる上司も少ない。

 

もしあなたが会社や上司から言われた目標を淡々と目指すだけになっている場合

一度立ち止まって、あなた独自のキャリアビジョンを考えることをお勧めします。

 

3.キャリアビジョンは「自分はこうありたい」という未来像

よくキャリアビジョンって耳にする方もいると思うのですが、そもそも何なんでしょう?

目標や目的とどう違うのでしょう?

 

  • キャリアビジョン:ありたい未来像。未来の映像。一場面。
  • 目的:成し遂げようとする事柄。
  • 目標:目的を達成するために設けた指標。

 

キャリアビジョンは目的を達成したときに、こんな自分になっていたい、こうありたい、という姿を描いたもの、と言えると思います。

 

これを描いてみましょう。

 

このキャリアビジョンに近づくために、現在の仕事で自分は何を達成するのか、そのために何を目標とするのか、を考えていきましょう。

 

そして現在の職務とリンクするところを目標設定に盛り込むと自分にとって意義のある目標を作ることができます。

 

会社や上司から提示されたやらされ感満載の目標よりも、自分の将来にリンクした目標のほうが俄然モチベーション上がりますよね。

 

ご自身のビジョンを一度時間をとって考えてみてください。

 

ビジョンの描き方について知りたい方はこちら

 

www.cosugi.work

 

 

*1:出典 2017年「働く喜び調査」㈱リクルートキャリア